花火の歴史
和火から洋火へ
日本で花火が打ち上げられ鑑賞されるようになったのは、江戸時代のことです。
当時の花火は「和火」と呼ばれる黒色火薬のみをもちいて作られた、赤橙色で光も弱く地味なものでした。
明治期に入り国外から化学薬品が輸入されるよういなると、それまでの単色だった花火に、赤・青・緑の色がつくようになりました。
この明治期以降の花火を「洋火」と呼びます。
色・光・音のすべてにおいて大きな飛躍を遂げた花火ですが、一方これら洋火は敏感で爆発の危険性も非常に高いものでした。
大正~昭和にかけて、日本各地の名人と呼ばれる花火師たちが、危険と隣り合わせで技術を磨き、次々と新種の花火を誕生させていきました。
現代の花火
現在では、全国各地で様々な花火大会が開催されていますが、最近ではコンピュータ制御による無線点火花火や、音楽と打上げをシンクロさせた演出などが主流になっています。
また、打ち上げる花火の玉についても、日本独自の割物花火をより高度で独創的にするために、全国の花火技術者たちが日夜試行錯誤を続けています。
そういった技術開発の努力もあり、日本の花火は最も精巧で華麗なものとして世界中から絶賛されています。
花火の種類
割物
美しい球形に開く、日本固有の花火です。
割物には大きく分けて「菊」と「牡丹」があります。
玉の中心から、星が尾を引いたように丸く見える花火が「菊」。
尾を引かず、光の点が集まった球体に見える花火が「牡丹」です。
「菊」には同心円の内側に、違った色が入っているものがあります。
この内側の違った光を「芯」といい、二重構造になっているものを「芯入り」、三重・四重・五重と芯が増えていくと、それぞれ「八重芯」「三重芯」「四重芯」と呼びます。
小割物
大きな花火玉の中に、小さな花火玉がたくさん詰められている花火です。
上空で大きな花火玉が割れると、ワンテンポ遅れて無数の小さな花火が咲き乱れます。
ポカ物
玉が上空に達したときに、くす玉のようにポカっと2つに割れ、中から色々な部品などが放出される花火です。
運動会やお祭りの開催を知らせる「音物」、星(光や色や煙を出す火薬の玉)を放出させ、光の線を落下させる「柳」、蜂の群れのようにブルルンという音を発しながら不規則に回転する「蜂」などがあります。
型物
スマイルマークやハート、蝶々など色々な形のものがありますが、平面で作られているので正面から見ないと何の形かわからないことがあります。
そこで、同じものを数発連続で打ち上げることで、360度すべてのお客様にわかるようにしています。
近年では立体的な型物も見られ、複雑な絵柄でも表現できるようになってきています。
弊社では、ご当地の特産品やゆるキャラなどの独自の型物花火の打上げも承っております。