意外と知られていない、花火大会当日の裏方の様子を、
とある大会を例に、ご紹介いたします!
早朝から集合した花火師たちは、打上げ現場で花火のセッティング作業に追われます。
花火の筒は、事前に綿密に組まれた配置図に基づいて、大勢の花火師によって設置されます。
これはスターマインの筒ですが、このように設置された筒は、すべてシートで覆われます。
これによって急な雨などで火薬が濡れたり、火の粉で誤着火するのを防いでいます。
こちらは↑セッテイングの完了した単発花火の筒。
筒に号数(玉の大きさを示す)が書かれています。
号数が大きくなるほど筒も大きくなっていきます。
冬季の花火大会では、まず現場の除雪から始まります。
雪の上でもこのように花火を配置することが可能です。
冬は空気が乾燥して澄んでいるため、実は冬場の方が花火はより綺麗に見えるんですよ。
大会の目玉となる巨大な2尺玉の筒は、クレーンを使って設置されます。
大きな筒はまるで大砲のようですね。
打上げの際の轟音も、間近で聞くと相当のものです。
点火担当の花火師の拠点となる場所です。
現代の花火は、ほとんどがコンピュータ制御による点火システムを取り入れているため、点火はスイッチひとつと簡単ですが、その配線はとても複雑に入り組んでいます。
いよいよ大会がスタートしました。
花火師たちが一番緊張をする場面です。
主催者様側との、無線を使った息の合った連携で、正確なタイミングで点火をしていきます。
秒単位で作られた、詳細な打上げプログラムを見ながら、点火をしていきます。
火の粉が降り注ぐ轟音の中、ここからは観客席の様子はわかりません。
打上げを見守る花火師たち。
降ってくる火の粉の消火や、万が一の不発玉の手動着火に備えてスタンバイしています。
無事に打上げが終了した後は、現場に散乱している玉の破片の後片付けや、撤収作業が深夜遅くまで続きます。